「あの子に(香)に御用心♪♪御用心♪♪」 2011.5月号

 ここで紹介しています、「ナイアガラサウンド」大瀧鋭一の曲を総称して使う言葉ですが、「大瀧」を「ナイアガラ」に仕立てたんでしょう。山下達郎・吉田美奈子・ラッツアンドスター・佐野元春などがこれに入るでしょう。

12世紀の中国人は、白檀を「黄檀・白檀・紫檀」と分け、アラビア医薬の「薬物書」では、白と赤に分け、赤は薬剤、白は薬剤と香料、という風に分けている。

古代インドでは、白・黄・赤と分けているが、赤は別物で、後ほどサンタル(白檀)から外されている。

現在も、レッドサンダルウッドというものが存在するが、植物学的にはまったく違う物とされています。古代パレスチナでは寺院などの神聖な建物に使われたといいます。

オイルの件は、水に入れて上がったの下がったのということのクレームで、念のため日本一で世界でも有数な香料会社に尋ねたところ、弊社のが本物で、アロマをやっているという人のは、考えられないというお答えでした。

にわか仕込みの人が多くなってきて、学校で習い、自分で検証しないまま信じていくことが、このようなことになるのではと思います。

ビャクダンの件は微妙なことで、お国変れば・・ということや時代が変ればということもあるでしょう。ある時代「乳香」という香料の偽物が世界中に出回ったこともあるし、昔の日本でも書物でしか知らない「白檀」を間違った表現をしていた時代もあり、本物は何かは本当に難しいものです。

「伽羅」の話ですが、有名な化粧メーカーの創業者の一人でもあり、ある有名な化粧品も作られ、世界各地で香料の学会での発表をされたこともある、香りの博士の自宅に、ひょんなことでお邪魔することが出来ました。

その方が、ベトナムで「伽羅」を購入したと言ってありましたが、お香屋さんとしては。「伽羅」とは言えないものでした。

 香道の御宗家で天皇陛下のお従兄弟になられる方か直接頂いたお言葉に「この頃の伽羅は新伽羅まで伽羅といっている」と嘆いてありました。

 香料で世界最高の物である、「伽羅」を専門家も手にする事が大変になってきました。白檀も最高級といわれる、「老山」と称されます、「インド マイソール地方産」のものはインドから出荷が難しくなっています。

 お香屋さんにとって、一番大切な「伽羅」と「老山白檀」。この香りを知らない人たちが増えていく・・・・・と考えたら、本当ぞーっとします。

(もう専門店でも・・・偽物の伽羅が????)

さー、100円寿司屋のネタの本物はどれだ!!!

追伸:ナイアガラサウンド・・・60年代アメリカンポップス(特にフィルスペクター)の影響大というよりそのまま日本語にしているという感じは免れない。しかしあれだけ堂々とやって、大瀧独自のサウンドに仕上げたら、もう偽物とは言えないだろう。