今日TVをつけると、「武満徹特集」みたいな「題名の無い音楽会」があっていた。
普通は、日曜の朝は違うのを見ているが、今日はたまたまつけたところがそこだった。
眼鏡をつけていなかったのでは、何をやっているかわからなかったが、「ストラビンスキーがどうのこうの」と言っているのが分かり、「武満徹のことだ」と直感的にそう思った。
「武満徹」との出会いは、高校の音楽の時間である。学生の誰かが、「ノーヴェンバー ステップ」を持ってきた。確かな衝撃である。
この頃私は、「キングクリムゾン」「イエス」「ピンクフロイド」等の、現代音楽や即興ジャズに影響された「プログレッシブ・ロック」に傾倒していた。
そこに丁度、「武満徹
がはまったという感じである。
その音楽の時間には、いまや人気俳優になった「陣内孝則」もいたはずである。彼はもう「ロッカーズ」で、ボーカルをやり、ファンクラブもあったと聞く。この音楽室には後の「モッズ」や「ARB」等のメンバーや「杉真理」も通っていたことになる。
といいながら、僕の方から、現代音楽や即興のジャズにいくはずが無い。
そんなことしたらいよいよ、聴く音楽が無くなるからである。
だから、ロックに近づいてきた、前衛音楽にははまっていく。
「武満徹」は、「小澤征二」とニューヨークにいる時「今度のビートルズ聴いた?」と連絡しあっていたそうだ。ビートルズも聴く、ジャズも聴く珍しいクラシックの音楽家だそうである。
そして日本の雅楽や尺八にも造詣が深い。造詣が深いどころか、これを利用したため、世界に知られた。
いや待てよ、利用はしたが、はてさて、造詣が深いのだろうかと疑問が残る。
しかし彼が得意とするのは、西洋楽器、オーケストラで日本の音を巧みに出すことが出来るんだろう。
雅楽や尺八は世界に向けての彼の武器、核弾頭ではなかろうか。
信長が、長い長槍と、鉄砲をふんだんに用いて、蝮の斉藤道三に見せ付けたようなものか。
失敬これは、私の勝手な、想像に過ぎないが・・・
いずれにしても、「ストラビンスキー」にして24歳の「武満」を絶賛させ、世界一美しい音楽といわれ、とうとう、20世紀最高の芸術家という認定までもらった。
この天才作曲家はもともと音楽の素人である。
楽譜は、絵にしたところもある。
日本画や書の心を音楽に仕立てのだろう。
音が違う音で消しながら進む。
シーンとする間がある。終わっても、
まだ余韻を残す。
彼は詩人なんだろう。絵描きだろう。書家だろう。
茶人であろう。庭師であろう。映画監督であろう・・・・
日本と西洋の文化を調和した。
詩と絵画と書などを超越した。
風貌は宇宙人。
未来と古代をミックスした。
自然を、従え、神にも近づこう、しかし大人しく自然に!!
妻と「ストラビンスキー」がどうしたと話をしていたら、
小学5年の長女が「イチゴが好き」とは、何ねと聞いてきた。
「ああ “ストロベリー好きー”と聞こえたのか???
高校の音楽の時間に感謝感謝!!!