・・・・・・と言ったのは、ローリングストーンズのキースリチャーズである。

キースは初めはチャックベリー、その後ライクーダーの影響を受け、キース独自のギタープレーとなり、全世界のロックシーンに影響を与えた。

 あの独特の歌い方であるミックジャガーもアイルランド出身のヴァンモリソンの歌い方に影響受けたという。

 または、天才ギタリスト、エリッククラプトンの先生はJJケールである。

 ルイジョーダンやキャブキャロウエイがいたので、チャックベリーが生まれた。

プロフェッサーロングヘアーがいたので、アラントーサンやDRジョンが生まれた。

 世界で一番歌われているというボブディランの「風に吹かれて」の元歌は、アメリカの民謡だ。

ビートルズだって、バディホリーアンドザクリケッツの真似から始まった。ビートルズのネーミングもその真似。ジョンレノンがメガネを恥ずかしがらないのは、バディのお陰。そのバディの独特の歌い方を真似しているのが、坂本九と大瀧詠一。坂本九はバディと同じように、飛行機事故で死んだ。

 60年代アメリカンポップスをJポップに仕立て上げたのが、大瀧詠一。その真似が、山下達郎。大瀧と同じように、フィフティーズに詳しいのが、高木ブー。

 

漫画の世界で言えば、手塚治虫を頂点として、様々な漫画家が出てきて、世界中にファンが広がったが、手塚先生は、ウォルトディズニーを目指した。

 

天才と言われた画家もそうであろう。

古賀春江看板

 今久留米の石橋美術館では、「新しい神話がはじまる。古賀春江の全貌」を開催中である。

この古賀春江(1895−1933)は、お寺の息子であり、私の祖母と血縁関係があると聞く。よって私とも薄いが血の繋がりがある。我稲生家には画家との縁があり、親戚筋に東京芸術大学の教授でもあった、原白山。その伯父であり、狩野派の画家稲生篤斎。祖父は、坂本繁二郎画伯との交流もあったと聞く。その祖父の親友の石橋家(BS創業者)の食堂には何気なく、青木繁の「海の幸」があり、もちろんピカソの絵もあったと聞く。.

 

古賀春江を紹介すると、シュ−ルリアリズム画家の代一人者であり、川端康成と交流があった。詩人としてもそこそこの才能があった。

 しかし、時代により変貌し、いろいろな作風を感じる。代表作のイメージも様々である。

でもこれは、ピカソも通ってきた道であり、岡本太郎も然り。ビートルズだって年代で傑作が違う。しかし古賀春江ほど変化した画家は少ないのだろう。(カメレオンの変貌と言われる)その追いかける画風はまさに「過去の遺産を未来に語り継ぐ」ということか、様々な画家に影響を受け様々な人に影響を与えた。そして38歳という若さでこの世を去った。

古賀春江古賀春江写真集より

 この古賀春江展を家族5人で見に行った。私51歳妻42歳長女10歳次女7歳三女110ヶ月。長女や次女にはゆっくりと見てもらい、説明をしたかったけれども、三女が騒ぐので、すぐに出てしまった。たぶん良く理解せず、日記に書くだけの経験に終わってしまったと残念な気分でこの日は終わった。

 23日後、次女がおばあちゃん家でなにやら絵を描いているという。7歳の絵にしては変わっているなーと思いきや、古賀春江展を見たので描いたという。

takako-kogaharue次女の絵

シュールレアリズムとまでいかないけれども、古賀春江にチャレンジしたとは恐れ入った。

 先生についている訳でもなく、写真があるわけでもなく、春江さんでも、グラフや他人の絵をモチーフにして独自なものを作ったのだがーと感心した。

 私のこの頃の、リフレッシュは、子供のピアノを無茶苦茶に弾く事。なんとなく武満徹風になれば、満足する。

 この間、その私の真似をする娘がいた。「誰が弾いたか」と聞いたら、110ヶ月の3女だった。アー恥ずかしや、出鱈目な私のピアノを真似するなんて。

子供は親の真似をするので、親がしっかりしないという事で、親も勉強するので、うまく社会が動いていく。「出鱈目」な生活は「出鱈目な」子供を作る切っ掛けになる。

 いや待てよ、古賀春江は、絵の先生にあてた手紙に、自分の今の作風を「出鱈目な画」という言葉があったはずだ。今までの先生の教えを越えて、もっと上に行く試行錯誤時代に、使ったのだと勝手に理解する。

 であれば「出鱈目」は新生の混沌、もっと言えば、宇宙誕生の「そこには言葉があった」「光あれ」などの創造黎明期で必要なものか。

 それは言い過ぎでも「出鱈目」を誉めていき、次の時代に残す遺産に仕立てていくのが我々大人のやることではないか。

 今の日本の政治もそう考え「出鱈目」を演じているのだろうか?(それは違うだろうという声が聞こえる)

 「過去の遺産を未来に語り継ぐ」

どんな人でも自分が全くのオリジナルということは無い。

自分が持っている夢は、人類全ての夢に通じるのではないか。

その夢を成功させるのは、独り占めできない公器である

この夢を次代につなげて行くことが、我々の使命である。

 

さーどの子が、どの血をつなげていくのか(絵描きの血か、ピアノの血か、出鱈目な血か?)。

「お楽しみはこれからだ」

 

過去の遺産に感謝感謝!!!