商工中金の久留米支店の中金会の勉強会にて、「わが社を語る」と言う事で、30分話をする機会があった。

社名が「我が事業“天”と地と続く限り、“年”と共にいや栄えん」ということで、社名が経営理念になっていることを考えると、わが社の使命は、拡大し続けることではなく、存続し続けることということになる。

その方法を一言で表現すれば「義理人情の商売をし続ける」ということである。

もう少し具体的にすると、11項目になった。

それをまとめて見ると、

  1. 革新し続ける

  2. 需要の創造

  3. 存在意義と原点回帰

  4. 分をわきまえる

  5. 関係各位(得意先・顧客・仕入先・下請・従業員)の幸せを本気で考える

  6. 価格競争はしない

ということになる。

「椨の葉は、郷土乃宝ぞ、心して 幹たおさしな枝葉のみ採れ」稲生森太

という歌を私の祖父が残しています。

明治の頃にこのような、環境問題を指摘したような言葉を残し、

実際に、商売の独占もしないことを考えると、経営理念だったのではないかと思う。

この祖父の長男(私の伯父)が日本一を目指し、土地の購入と機械の注文までしていたのを中止させたことを考えると、この歌が経営理念だったことが証明できる。

親友である、BSの創業者の石橋氏からいい話を頂いても、友人にさせたり、親友の元衆議院議長の石井先生に何か依頼する事は無かった。

近所に来た人に、線香の製造を教えて、わざわざライバル会社を作ったこともあった。

このような人だったので、業界では大変な信用があり、キンチョウさんや、鳩居堂の納入業者代表にもなることがあった。

 

そのような事を話し、最後に

お釈迦様の教え、「儲けることは否定しない。儲けたお金の使い方が問題である」という事をお伝えした。

 わが社の特徴は、お線香という分野の中で、時代に合い、わが社の得意分野を地の利も合わせ大きくもなり、小さくもなり、撤退するときは徹底的に引き、常に海外との取引も考え、時代に逆らわず、時流に乗りしかし拡大する事は嫌い、常に業界のことを考えてきたことで、生き残ってきたように思う。そのように閉めた。

 

有り難い事に、

「好評だった」という言葉を頂いたけど、

聞いていただいた方々は、

老舗も多く、私の話などもう既に、実践・成功されている人々ばかりなので、

「分をわきまえていないこと」にしばし恥ずかしさを覚えた。

 

30分辛抱していただき誠に、感謝感謝!!