「こんにちは赤ちゃん」
作詞 永六輔 作曲 中村八大
こんにちは赤ちゃん
あなたの笑顔
こんにちは赤ちゃん
あなたの泣き声
その小さな手 そのつぶらな瞳
はじめまして わたしがママよ
こんにちは赤ちゃん
あなたのいのち
こんにちは赤ちゃん
あなたの未来に
この幸せがパパの望みよ
はじめまして わたしがママよ
二人だけの愛のしるし すこやかに 美しく
育てと祈る
こんにちは赤ちゃん
お願いがあるの
こんにちは赤ちゃん
ときどきはパパと
ほら二人だけの
しずかな夜を
つくってほしいの
おやすみなさい
おねがい赤ちゃん
おやすみ赤ちゃん
妙心寺派の久留米の梅林寺のご老師の講演の最初にこの「こんにちは赤ちゃん」を流されて、「このほっとした気分で、お帰りください。」と言われた。
たぶんこれは本音だったのではなかろうか。
この会場がじつにほっとした気分になったのは間違いない。
赤ちゃんは、ママのおなかの中にいたときに聞いた、ママの心臓の音がほっとするという。
だから、ママに抱かれ、心臓の音・匂い等でほっとし眠る。
この曲は音楽的には何の特徴もなく、ジャズの要素もない。
作曲家は「上を向いて歩こう」の中村八大氏。彼はジャズ出身。
30年ほど前に、久留米の明善高校の100周年記念か何かの時に、
明善高校出身の中村八大氏が、作詞家の永六輔と黒柳徹子と一緒に講演演奏会を開いたときに、アルバイトで場内の係りをしたので、楽屋を覗いたことがある。
話の筋道がそれてしまったが、一見詩も曲も何の工夫もないように思えるが、なぜか名曲に聞こえるのはどういうわけか。
詩をよく読んでみると、いとも間単に命の尊さ、親の愛情、親の大変さ、子に託す思いを表現している。
曲はそれを十分に理解し、表現している。
要らない言葉も・音もない。これは製作者の自信であろう。
いま素晴らしいことを言っている曲はたくさんあるけど、耳に残るものは少ない。
音も複雑で、自分は出来ると意識過剰の作曲が多い。
「遠くに行きたい」「明日があるさ」「夢であいましょう」「帰ろかな」「笑点のテーマ」
どの曲も、耳に残る名曲である。
元に戻ると、この「こんにちは赤ちゃん」を聞かせて育てると、子供の犯罪は少なくなるのではないだろうか。
NHKの「ゲゲゲの女房」の先週のテーマが「こんにちは赤ちゃん」で貧乏を克服し、貧乏だから、知恵が出て、近所の人に助けてもらう。また、ご主人とも仲良くなる。
本当は、赤ちゃんがいろいろ教えてくれることが多いし、赤ちゃんも親が苦労して育てたということがあり、お互いに感謝しあうもののはずだ。
たまには、母親のおなかに入っていた幸せな気分を思い出すといいのではないか。
ジョンレノンの「マザー」という曲は、日本のお寺のゴーンという鐘の音からはじまる。
「マザー」という叫び声が続く。実にシンプルで、説得力のある名曲である。
これを書きながら、この曲を思い出した。ミミ叔母さんに育てられた、ジョンの叫びは、母への愛だろう。ジョンレノンに「こんにちは赤ちゃん」を聞かせていたら・・・・
と思う。
・・・・・なに??ジョンは日本語が分からないから駄目だとー
ところがどっこい、日本語の歌舞伎を見てオイオイ泣いていたというから
ジョンには通じるよ・・・
早く、母の胎内の香りを作らないとね
梅林寺のご老師さま・・・ほっとする空間を思い出させて、感謝感謝!!!