今回は線香について少しだけ、お話をしたいと思います。その前に、人類はいかにして香りとかかわってきたか、考えてみましょう。

動物が生きていくためには、食べること、敵から身を守ること、子孫を増やすことが大事ですが、どれも匂いに関わっています。食べられるかどうかを匂いでかぎわける。敵が近付いてきたことを匂いでいち早く判断する。異性がどこにいるか素早く知り、性的感情を高める等です。

ですから、嗅覚の感覚は人間の脳の一番古く深い所にあるそうです(聞いた話です)ので一番原始的で、いちばん基礎的な感覚なのでしょう。

だから香りでリラックス出来たり、心を動かすことができるのでしょう。

その証拠にアメーバーは最初に匂いで栄養素を探し当てると聞きました。

それから人類は火を使うことを覚え、猛獣を遠ざけ、寒さをしのぎ、肉を焼き、香りのある生活を覚えていきます。

香料の意味を示す、パヒュームの意味は、「煙を通して」ということで、人類は香りを通じて天(神・仏)に通信するということを始め、宗教的儀式に必ず香料(香木・乳香など)を焚くということを始めていったようです。

ですから、お線香も煙にいろいろと意味があるようですね。本当に線香の話は少しだけになってしまいました。煙に感謝感謝。